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 こんにちは。アトリエくまの堀江です。急に寒くなったり暖かくなったりで、なんとなく変な2月ですね。

 さて、今回は「子どもに美術を本格的にやらせてみたいのだけれど、どうしたらいいか?」ということについて、ちょっと書いてみたいと思います。そして、この答えについては、ボク、堀江和真の個人的な答えです。他にも色々な答えがあり、どれが正解かというようなものではないので、さらりと読み流していただき、「うん、そうかもな」と思う方が何人かいれば、それでいいかなという程度のものです。

 ボクは仕事柄、このようなことをお子様を持つ保護者の方からたまにされます。ボクがそれに対して言うのは「まず、たくさんの本物のアート作品を観に行ってみてはいかがですか?」と答えています。日本には美術館がたくさんあります。ギャラリーもたくさんあります。都心に集中してはいますが、探せばいくらでも展覧会をみつけることができます。
 それをまず観てみる。インターネットとかでも観ることができますが、できれば実際に足を運んで観たほうが良いかなと思います。実物と携帯やパソコンで見るそれは明らかに別物です(メヂィアによりますが)。実物の方が良いとは限りません。チラシに刷ってあるものの方が自分では好みだということもあるでしょう。でも、そういうことも含めて自分の目で見て確かめるということはとても大切だなと思っています。
 
 では観たらどうなるか?ということについては、人によるという言い方しかできませんが、少なくとも美術っていうと絵を上手に描くことだというくらいの認識の子どもがいたら、それは何となく違うのかな?という程度のことはわかるかもしれません。大切なのは、たくさんの作品を観て、自分なりにこれは好きだとか、これは嫌いだとか感じることだと思っています。あと、これが一番大切だとボクは思うのですが、「よくわからない」という作品に触れること。よくわからないものはすぐに忘れてしまうかというと、実はそうでもありません。「わからない」というカテゴリーでいつまでも心の中にとどまっていたりします。
 この「わからない」については大人になってから解決してもらっても良いのですが、それは後々広がりをみせ、美術を奥深いものにしてくれるような気がします。ちなみにボクは今でも「わからない」作品にたくさん出会い続けています(笑)。そして、ごくたまに、「あぁ、あれはこういうことだったのか。」と気づかされるという体験をしています。

 ボクは美術が他の学問と比べて秀でているとは、思っていません。ただ、さまざま事柄をおおらかに包み込み、問題の解決までは至らなくても何かを考えさせるきっかけをつくってくれるものだと思います。一見難しいことのように思えますが、そんなことはありません。子どもたちが興味をもってくれるのは、とてもうれしいことです。そして、そのはじまりはやっぱり絵や工作をつくるのが楽しいということが出発点にくることが一般的なのだと思います。そう考えると街の工作教室もちょっと責任重大ですね。今後とも精進しなきゃと思っています。



相模原市緑区西橋本の子ども絵画造形教室 アトリエくま 堀江和真